2021.04.14
2021年2月:アグアスカリエンテス日本人学校「2020年度研究の総括」
第7回 サンホセ・アグアス合同研修会
令和2年度 AG5研究総括
本研修では、アグアス校とサンホセ校の研究総括をそれぞれ発表し交流した。
本研修で発表したアグアス校の令和2年度研究総括は以下のとおりである。
1 アグアスカリエンテス日本人学校の研究目標
AG5テーマ |
ICTを活用した遠隔での教育の質向上のためのプログラム開発 |
本校の研究テーマ |
豊かな表現力の育成 さまざまな考え方を伝え合う「楽しい」学習の充実を通して |
研究の目的 |
日本人学校の教育の質を高めるための遠隔合同研修及び遠隔合同授業の実施モデルを開発する。 |
2 今年度の主な取り組み
取り組み |
概要 |
環境整備 |
iPad + Apple Pencil, Wi-fi Extender, iMac の購入と活用 |
第3回合同研修 |
5年社会科の授業実践の事前研修 ・遠隔授業でのロイロノートの活用の仕方について具体的なイメージを持つことができた。 |
第4回合同研修 |
5年社会科の授業実践の事後研修 ・端末やアプリへの慣れに関する課題が指摘された。 ・ロイロノートの可能性とシンキングツールとの親和性が成果として挙げられた。 |
第5回・第6回 合同研修 |
2年算数科,3年道徳科の授業実践の事前研修・事後研修 ・具体的な授業を切り口として議論したことで「何に重点を置いて授業をしたらよいか」 という議論が深まった。 ・一人一台端末でできることのイメージが深まった。 |
3 今年度の成果と課題
成 果
・ICT機器、アプリケーション、クライドを使って授業ができた。
・遠隔授業で教室に近い活動をする手立てを学ぶことができた。
・子どもたちもICT機器を活用することができた。
・遠隔授業の中で、考えを共有する方法が見つかった。
・遠隔授業でもグループワークを使った授業ができた。
・学習単元での合同授業を行い、昨年度から一歩前進することができた。
課 題
・継続した取り組みが必要であるが、アグアス校の環境では方法の検討が必要である。
・2校の子ども同士のつながりや教師の子どもの理解が必要である。
・アグアス校とサンホセ校でのICTの技術や状況、考え方が異なり,共通認識が必要である。
・遠隔合同授業と通常時の教室で行う合同授業の違いを認識し、今後授業内容や実践方法を検討する必要がある。
・一部の教師しか実践の機会がなかった。
・昨年度と今年度の計画に違いがあった。
4 来年度への展望
- ① アグアス校の研究課題「豊かな表現力の育成と楽しい授業」について、価値観(どのような授業をめざすのか、ICT機器の有効性など)の共有が重要である。
- ② 様々な教科で研究課題に迫る実践を計画する。
- ③ ICT機器やアプリケーションは手段であって、それらを研究課題実践に向けて、どう授業に生かすことができるか十分に検討していく必要がある。
- ④ 新年度の研究主任同士で、一人一授業の実施に向けて合同授業の実施日の検討を進めていく。
- ⑤ 研究主任同士で両校の成果と課題の共有及び、合同研究の方向性の共通理解を図っておく。
5 合同研修のふりかえり
【感想】
・コロナ、オンライン授業の中、遠隔合同研修や合同授業から学んだことは非常に大きかったと思う。
・ICTを活用してみると、直接授業するときには気づかなかった可能性がさらに広がり今後もさらに使用していきたいと思った。