2022.03.11
マニラ日本人学校における2021年度の取組みと成果
1.目的と概要
本校の実態に即した取り出し型の日本語指導プログラムの開発を継続し、汎用性の高いプログラムの開発を行い、情報を発信する。
2.取組内容
〇小学部1~3年生のオンライン日本語学級の学習活動案の作成と実践
・昨年度作成した実践を見直し、様々な実践を提供できるよう新たな学習活動案をするとともに、不足していた1学期分のオンライン版学習活動案を作成した。
〇小学部4~6年生の日本語指導(オンライン版)
・在籍学級のオンライン授業における日本語指導を目的として、バイカルチュラルの視点や日本語支援を取り入れた学習指導案を作成した。
〇情報交換会 5月22日(土)
・本校がこれまでに実践してきた対面型及びオンライン型日本語指導について情報発信を行った。
〇ICT ツールの効果的な活用について
・ハイブリッド型授業における効果的な日本語指導を行うため、9月に ICT アドバイザ ーの河内氏より、 ICT ツールの効果的な活用法や本校の課題に対する助言等をいただいた。
〇3校合同研究会 11月 27日(土)
・汎用性のある日本語指導について、マニラ、大連、青島日本人学校3校で、 指導体制や評価のあり方、具体的な実践について紹介した 。また、バンコク日本人学校(大規模校) や プノンペン日本人学校(小規模校)、葛飾区立新小岩中学校日本語学級 (日本)の各担当者の先生方から実践の紹介をいただき、より汎用性に広がりをもたせることができた。
3.成果
〈児童の様子について〉
〇日本語学級での先行学習が在籍学級での学習で生きることで、意欲的に授業に参加できる児童が増えた。
〇モデル文があることで、安心して自分の考えを伝えることができた。
〇 フィリピンの素材を取り入れることで、児童の興味を喚起したり、学習の内容の理解を促したりすることができた。
〈指導について〉
〇 オンラインではあったが、年間を通して日本語学級を実施することができ、対象児童の日本語で学ぶ力の向上が見られた。
〇 各学年に日本語指導担当教師が複数いるため、小グループに 分かれて指導する等、柔軟に対応することができ、より手厚い指導につながった。
〇 E1~E3においては、日本語学級の実施後、振り返りカードに記録し、効果的だった指導と不足していた指導を明確にした。不足していた指導については、具体策を検討し、次回の日本語学級や在籍学級で生かすことができた。
〇 E4~E6においては、在籍学級における日本語指導を取り入れた指導を実践した。どの実践においても、モデル文の提示や日本語学級での先行学習、授業内でのチャットを活用した個別支援などを取り入れ、日本語学級での指導を生かすことができた。
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