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テーマ1.

日本人学校で高度グローバル人材を

香港日本人学校における2021年度の取組みと成果

香港日本人学校における、2021年度の取組みと成果をご紹介いたします。

INDEX

1.目的と概要

香港日本人学校、小学部グローバルクラスにおいては、独自教科である GS(グローバルスタディーズ)を持続させていくため、単元開発、授業実践、及び探究学習に関する日本人学校間での情報交換を実施した。

 

中学部においては、「世界で活躍するグローバル人材の育成」を目標に、小学部のグローバルクラスで学んだ子どもたちの資質や能力をさらに高めるととともに、将来の自己実現に向けて主体的に進路を切り拓いていくことができるように、各教科・各領域で探究学習・交流学習を実践した。

2.取組み内容

小学部グローバルクラス

GS の単元開発、授業実践

(a) 新担任による授業実践と教具の活用

各学年の単元

4G:似ているところとちがうところ、限りある資源としての水

5G:環境問題と持続可能社会、イノベーションテクノロジーとその影響、情報と偏見

6G:ガバナンスと人々のくらし、紛争と平和構築、自由研究

 

⇒書籍によるリサーチ

複数のリサーチソースの1つとして、書籍を使ったリサーチに取り組ませる機会を増やし、幅広い情報を獲得する力の育成につなげる。

 

⇒ホワイトボードによる意見の共有

ミニホワイトボードを一人 1 枚ずつ確保することで、(防疫措置による)児童同士の距離を保ちながらもグループやクラス全体で意見交流する場の設定を継続する。

 

⇒教師用 Chrome book の活用

教師も児童と同じ Chrome book を活用することにより、学校での対面時だけではなく、オンライン授業でも児童とスムーズにやり取りができるようになった。

 

(b) 積極的な校外学習の実施

校外学習の制限により学年単位での校外学習は難しくなったが、新しい見学場所の開拓をするなど、毎学期に一度は校外学習を取り入れた。

 

1学期

4G ラマ島でのインタビュー (6月25日)

5G ラマ島での実地調査 (6月29日)

6G 香港科学博物館見学 (7月27日)

 

2 学期

4G タイタムダム見学 (10月19日)

5G カップラーメンミュージアム・カオルーンパーク見学 (12月7日)

6G 難民キャンプボランティアに携わる方のオンラインレクチャー (11月24日)

 

3学期

教育局からの指示により、実施できなかった。

予定していた校外学習:水知園見学、サイバーリテラシーによる出前授業

 

⇒iPad の活用

iPad は持ち運びが容易であるという利点があるため、校外学習の記録用に活用した。iPad での記 録を使って Chrome book で加工するというように、それぞ れの機器に合う方法で活用ができた

 

(c) ICT 機器を活用したオンラインプレゼン発表

⇒ワイヤレスマイク・ポインターの活用

今年度は保護者が来校できない状況が続いたため、対面+オンラインの形で実施し、ワイヤレスマイクとスピ ーカー、ポインターを活用した。

 

探究学習に関する日本人学校間での情報交換の実施

・シンガポール日本人学校クレメンティ校、チャンギ校との情報交換会(12月17日実施)

 

中学部

 

習熟度別英語授業

学年ごとに、A~Eの5つの習熟度に応じた英語の授業を行う。

 

総合的な学習の時間での探究学習

「コミュニケーション力」「表現力」「情報収集・活用力」「キャリアプランニン グ」の育成を図るために、「探究・交流学習」と「生き方・キャリア学習」を主な学習の柱として、各学年の発達段階に応じた学習内容に取り組む。

 

1年生の取組

「中文大交流学習」

香港中文大学の学生との交流活動を通して、香港や中国に対する関心や理解を深めるとともに、「コミュニケーション力」の向上を図る。

「職業調べ学習」

将来の自分とのつながりを意識させ、生徒の自主性や探究心を育む。

 

2年生の取組

「現地校交流学習」

現地校との交流活動を通して、「コミュニケーシ ョン力」を高める。

「未来授業・上級学校調べ学習」

主体的に進路を切り拓いていこうとする力を育む。

 

3年生の取組

「香港大学交流学習」

香港大学の学生との交流を通して、国際的な視野を広げ、「コミュニケーション力」を高める。

「職場体験学習」

予測困難な状況にも柔軟に対応できるグローバル人材としての資質・能力を育む。

 

広東語タイム

月に数回、「広東語タイム」を設け、現地語に関心をもたせるとともに、現地の人たちと積極的な交流を図る。

3.成果

小学部グローバルクラス

GS の単元開発、授業実践 昨年度整えた ICT 環境をさらに充実させ、今年度の状況に合わせた形で活用することができた。また、教育活動 が制限された中でも、グローバルクラスの特色を失わないように積極的に校外学習に出かけたり、GS の質を維持で きるように工夫したりすることができた。 【別添資料①参照】

探究学習に関する日本人学校間での情報交換の実施により得た情報が、今後の実践につながるヒントにもなりうる。また今後、実践を進めていく中で、交流を続けていくことは、相互にとって大きなメリットとなると考える。【別添資料②参照】

 

中学部

コロナウイルスに係る防疫措置として、「探究学習」や「交流活動」が大きく制限された中でも、本校の生徒たちは、限られた学習条件・学習環境のもとでも、自分の将来をしっかりと見据え、主体的に自分の生き方を切り拓いていこうと日々努力している。このような態度や取組は小学校でのグローバルクラスで身に付けた資質や能力が基盤となっていることは言うまでもないことである。

4.資料

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