2021.04.14
2020年7月:アグアスカリエンテス日本人学校「中米地域の日本人学校のネットワーク構築を目指して」
ヒアリング:AG5研究補助員 関温理
アグアスカリエンテス日本人学校がAG5のプロジェクトに手をあげたきっかけは、2つあります。
ひとつは、遠隔での合同授業を実践するという先進的な実践に魅力を感じたからです。
教育におけるICT活用はこれからの時代に必要不可欠ですし、現場の教師がICTスキルを高めていく良い機会だと思いました。
もうひとつは、遠隔での合同授業は世界中の日本人学校でも関心の高い実践だと思いますので、その先駆けとして実践し、広げていければと思いました。
AG5を通して到達したいことは、中米地域の日本人学校のネットワークを構築することです。
小規模校の日本人学校では教員数が少ないため、全教科を指導するのが困難です。そこで、他の学校とインターネットでつながり、遠隔で合同で授業することができれば、全教科の指導が可能になります。
アグアスカリエンテス日本人学校は、中規模の日本人学校のため幅広く科目を担当できる教員がいるので、小規模校と遠隔でつながり、この問題解決に貢献できます。
さらに、小規模校の問題として、子どもの人数が少ないため対話的な授業実践が困難であるが、遠隔の合同授業であれば、生徒同士の協働的な学びをより充実させることができます。
そこで、私たちが初めに取り組んだことは、環境面の整備と学習内容の検討の2つでした。
環境面においては、通信環境を整えるために、校内無線LAN、WEBカメラを整備しました。これで、遠隔で合同授業をする準備ができました。
次に、学習内容の検討です。アグアスカリエンテス日本人学校はサンホセ日本人学校と連携をしながら合同授業を進めるため、先方の先生方と何度も意見交換を重ね、授業の目的や流れについて作りました。
そして、互いの学習内容を発表しあう「アグアスサンホセ交流会」として合同授業を実現できました。生徒たちは、それぞれ各教科や総合的な学習で学習した内容について発表しあうことができました。
遠隔の合同授業だけではなく、合同での全校集会も実現し、一緒にできることの可能性が少しずつ開かれていく実感があります。
このように、本校とサンホセ日本人学校のネットワークが構築できました。サンホセ日本人学校とは、様々な教科で連携し、継続的に合同授業を進めていきたいと思います。