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テーマ7.

ICTを活用した遠隔での教育の質向上のための プログラム開発

2020年9月:リオデジャネイロ日本人学校「児童同士の学び合いを活性化するための工夫」

報告:リオデジャネイロ日本人学校 吉村正浩 先生(研究主任、小学4年国語、小学4年・中学1・3年の理科担当)
ヒアリング:AG5研究補助員 関温理
問い:実践報告

9月の報告では、昨年度行ったサンパウロ日本人学校(以下:サンパウロ)小学5年生と、リオデジャネイロ日本人学校(以下:リオ)小学5、6年生の道徳の合同遠隔授業について紹介します。

 

この授業では、国際理解・国際親善をテーマと決め「同じ空の下」を教材として活用しました。この実践では、両校のその学年の道徳担当と機器操作のための補助教員が協力して授業を実施しました。

 

遠隔合同授業において、児童どうしの学び合いを活性化するために、次の2つの工夫をしました。 

1点目は、ウェビングマップ(思考ツール)を活用し、児童の思考を広げて、多面的・多角 的に考える工夫をしたことです。

画面越しで相手が言っている事を正しく理解することは容易なことではありません。そこで、言葉や図を使用することで、児童の意見をきちんと整理していけるのではないかと思い、ウェビングマップを使用することにしました。

ウェビングマップとは、思いついたアイディアを次々と記載していき、そのアイディアをつなげていく思考ツールです。これを利用することで個人の意見を整理でき、全体の考え広げてまとめ、分かりやすく交流することができました。

  

2点目は、児童の中で同じような意見を持った児童どうしを4つのグループに分け、それぞれのグループで意見を深めたことです。

道徳では児童・生徒が自身の意見をもつことが非常に重要とされていますが、オンライン上で初めて出会う児童・生徒が、全体の前で話すことは容易なことではありません。ましてや、自身の意見を言うとなるとなおさらです。

しかし、同じような意見を持った児童同士が、小さなグループになることで、そのハードルが下がり初めて話す相手でも、落ち着いて意見が出し合える環境へと変化しました。このように少しの工夫を加えることで、より良い環境をつくることができます。

 

今年度のサンパウロとの合同授業は、両校の教室をつなぐだけでなく、児童・生徒が自宅からの参加になる可能性も考える必要があります。そのため昨年度の実践を参考に様々な合同遠隔授業の形を探りながら、より良い活動をみつけていきたいと思います。

また、より活発に交流をすることで、自分の意見をしっかりと言えるようにしていきたいです。

 

リオとサンパウロの合同授業

 

児童の振り返り