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テーマ7.

ICTを活用した遠隔での教育の質向上のための プログラム開発

2021年5月:アグアスカリエンテス日本人学校「令和3年度 第2回アグアス・サンホセ合同研修会について」

報告:アグアスカリエンテス日本人学校 辻良一研究主任

令和3年度 第2回サンホセ・アグアス合同研修

合同授業実践中間報告会

 

本研修は、各ブロックにおける計画の⽴て方や合同学習の様⼦を報告し合うことで、今後の合同学習の計画・実践に⽣かすことを目的に行われた。

 

1 高学年ブロック 直接交流での実践報告

(1)小学部第6学年 国語科

単元

話す聞く「聞いて、考えを深めよう」

合同授業内容

第1時 「よい聞き方」について見通しを持つ。(直接交流)

第4時 1つのテーマで話し合う。(直接交流)

第5時 自分の考えをまとめ直し、動画を送り合う。(間接交流)

合同授業までの流れ

①第1回合同研修ブロック会で単元決定

②簡単な指導計画をGoogleチャットで共有・授業日時を決定

③授業前にあいさつ動画で間接交流

④詳細な指導案をGoogleチャットで共有・意見交流

⑤T1とT2で,Googleスプレッドシート・ドキュメントを活用し、授業の情報共有

 

(2)小学部第6学年 社会科

単元

大昔のむらのくらし

合同授業内容

歴史の学習の導入をゲーム形式で行う。(直接交流)

合同授業までの流れ

  • ①Googleチャットでの資料交換
  • ②放課後に打ち合わせ(15分程度)

 

2 中学部ブロック 間接交流での実践報告

(1)中学部第2学年 社会科

単元

歴史「信長vs秀吉 どちらが優れているか」

合同授業内容

サンホセ校の発表を聞いて、アグアス校が判定を行う。(間接交流)

アグアス校2年生に加え、3年生も動画を視聴しアドバイスをした。

合同授業までの流れ

①Googleチャットで提案・連絡

②Googleドライブで交流動画・資料の交換

 

(2)中学部第1学年 国語科

単元

「情報を通じて書こう」

合同授業内容

サンホセ校が「コスタリカのよさ」についての作文を送り、アグアス校は文章で感想を送る。(間接交流)

 

3 意見交流

成果

作品や考えを評価してもらえる。

→学習意欲の向上

少人数学級では、他の同級生の意見が聞けるのは貴重な体験になる。

→考えが広がる・深まる

→友達との関わりを学べる

間接交流は,授業時間を合わせずに気軽にできる。

→日常的な交流の実現

2校の教員同士の距離が縮まった。

Zoomチャットも活用可能

交流の実践をしながら、効率的な打ち合わせのしかたを探る。

→打ち合わせの負担軽減

 

課題

動画視聴や撮影の時間を確保するのが難しいときがある。

→時間確保の工夫が必要

オンラインでは表現方法に限りがある。

→表現方法をどう多様化するか

直接交流をする場合の進度調整

不在の学年がある場合の交流

→学年をこえた異学年交流の工夫

各ブロックの実践を共有する。

→他学年でも活用可能で、効果的な実践をまとめる。

気軽に交流授業を行うことで、どちらか1校が一方的に授業を行うことにならないか。

 

今後の展望

気軽な間接交流・直接交流の継続

→教員向け・児童生徒向けに見える形で、交流の軌跡を掲示して積み重ねていく。

交流授業の際により互いの意見を比較しやすくする。

→ワークシートや教材等を共有して使用する。

学年をこえた合同授業を行う。

→各学年の目標を達成する異学年合同授業

異学年で交流することでより目標の達成に迫れる工夫が必要

 

4 合同研修のふりかえり

・合同授業計画を短時間で効率よく作り上げるためには、やはり参加している先生方どうしの人間関係が良好であることがまず大切だと感じました。

・「目的ー手立てー成果と課題」などの簡単な形でよいので、取り組みを蓄積・交流していけるとよいと思いました。